溺愛カンケイ!

綾の行動を見た私はゆっくりと顔を上げた。

坂口という男が私の方をじっと見てハッと気づいたように言う。

「あっ、もしかしてこっちは小林か?」

その男は私の顔を覗き込もうとしてきた。


「ちょっと、離れてよ。花音に近付かないでっ」


綾は必死になって坂口って男の身体を押し私から離してくれる。
少しボーっとしながら坂口という男を見て考えてた。


高校で同じクラスの坂口、坂口…。


あっ…、あいつだ。


気付いた時、ほろ酔いだった身体から一気に血の気が引いた。


陰で私のことをウザイとみんなの前で言った、トラウマとなる原因を作った張本人。


何で今さらこんな男と会わないといけないの?
二度と会いたくない男だったのに…。

あの高校の時の忌まわしい記憶が鮮明に蘇ってきた。
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