青色キャンバス
「はぁっ…はぁっ……」
欲望に満ちた目で私の体を見る亮さん。涙が流れた。
きっと私、ここでされちゃうんだ…
誰も来ない、私は一人ぼっちだから……
「気持ち良いだろ、雛?」
亮さんが私の胸に触れる。
ただ気持ち悪いだけだった。
蛍ちゃんと私は一度も体の関係を持っていない。
責任を持ちたいから、結婚するまで抱かないって言ってくれた。
私は、蛍ちゃんにならいつだって全てをあげられる。
でもそれだけ蛍ちゃんが私を大切にしてくれているのがわかったから…
初めてをこんな最低な形で無くすのは嫌…
「はぁっ…」
気持ち悪い…
息が顔にあたる……
「腕の、俺がつけた証がまだ残ってるな」
気づけばほぼ寝巻きが脱がされていた。
右腕の火傷を亮さんが撫でる。
―気持ち悪い…怖い…助けて……
「……けて……」
お願い…嫌だよ……………
「助けて……」
助けて……助けて!!
「―秋君……助けて……」
―バタンッ
「先輩!!!」
誰かが部屋に入ってきた。
肩で息をして、私を見ている。
おかしいな……
その茶色の癖のある髪に見覚えがある。
「先輩……何が……」
私を見て目を見開くその人は、そうだ…
私を守ってくれる人だ…
「…けて……助け…秋くっ……」
「っ!!ふざけんな!!」
ードンッ
秋君が亮さんを突き飛ばす。
拘束が解けて体が軽くなったにもかかわらず、私は動けずにいた。
「くそっ……」
亮さんが部屋を出ていく。
―バタンッ
ドアの閉まる音でやっと体を起こす事が出来た。