青色キャンバス
「先輩ごめん。連絡先先に聞いとけば怖い思いさせずにすんだ…よね」
秋君は急に表情が暗くなった。
秋君……
さっきの気持ち悪さが込み上げてくる。
秋君が来なかったら…
それを考えるだけで怖い…
「秋君が…」
「え?」
「秋君が来てくれたから…。本当にありがとう…」
また泣きそうになったけど必死に笑顔を浮かべた。
ありがとう…
秋君が来てくれて良かった…
「…先輩……」
「秋君?」
秋君は繋いだ手とは反対の手で私の頭を撫でた。
「先輩、まだ何か抱えてんの?話さなくてもいいから、不安な時は俺の事呼んでよ…」
「…っ……」
なんで……
この人はこんなに優しいんだろう…