桜涙 ~キミとの約束~
「うんと……なんだっけ?」
こんな時、某ネコ型ロボットが出てきて『夢再生デッキ~』とか言いながら、効果音と共に便利な道具を出してくれれば!
けれど、そんな都合のいい展開になるわけもなく、私は「忘れちゃったみたい」と告げてアハハと笑った。
「ところでリクは何か用事?」
「あ、うん。朝、奏チャンに会ってさ、予定がなければ三人で帰ろうって」
「今日?」
「うん。多分お菓子だと思う」
「わっ、ヤッタ!」
嬉しくて、ついつい拍手してしまう私。