朱雀の婚姻~俺様帝と溺愛寵妃~
仲のいい男女が親しげにふざけ合っている様にしか見えなかった暁は、慌てて二人の会話に割って入った。


 すると、柚はきょとんとした顔で暁を見た。


「あれ、もしかして暁も朱雀の声が聞こえているのか?」


「柚……、余は一応天照大神の子孫なのだが」


「ああ、そうだった!」


 暁は苦笑いしながらも、一人の男として自分を見てくれているのだなと思い嬉しくもあった。


「アホだな、こいつ」


 朱雀は柚を愛するあまり何でもプラスに考えてしまう暁を見て、ぼそりと呟いた。


しかし暁は、まさか自分に言っているとは夢にも思っていないので、聞こえはしたが気にも留めなかった。


柚は単純に全く聞こえていなかったので、自分が的外れなことばかり言って流れていた本題を思い出し、朱雀に向かって声を上げた。


「なあ、朱雀。なんでこんなに早く元に戻れたんだ?」


「ああ、そのことが、俺様は今日までずっと雛鳥で、そこにいる稚夜に面倒をみてもらっていたんだ」


「えっ!?」
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