エンドレス・ツール
「……浮気したいんですか?」


あたしがにやりと笑いながら翔さんの顔を覗き込むと、翔さんが目をぱちぱちとさせた。


「え、そう解釈しちゃったの?」

「二人だけだし……とか思ったんですか?」

「違ーう、違う。俺、彼女じゃない子とやるほど飢えてなーい」


翔さんが顔の前で右手をばたばたと振る。


それも可愛い。


「えー、残念」

「ちょっとちょっと、りー、俺をなんだと思ってんの?」

「ケイゴさんがあんなんなんで、翔さんも意外に……なんて」

「俺とケイゴを一緒にしないでー」


翔さんがチューハイの残りを一気に飲み干した。


なんか、自分でも変なことになってきたぞ。


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