重なる身体と歪んだ恋情
結局、ドレスを5着ほど頼んで、
「ありがとうございました。出来ましたらお届けにあがりますので」
「それでは出来るだけ早く。来月頭には必要になりますので」
と答える如月。
そんな会話を不思議そうに見ていると、
「行きましょう」
といわれて。
私はまた如月と一緒に歩き始めた。
頼んだドレスはどれも普段着には向かない。
パーティーとか社交界出来るようなものばかりで。
奏さんは私をそういった場所に連れ出すつもりなのかしら?
確かに、舞踏会にしてもパーティーにしても夫婦で出席が当たり前なのだけど……。
「千紗様?」
「え? あ、なに?」
「いえ、ほかにお店を見られますか? とお聞きしたのですが」
「あ」
思いっきり考え事に没頭していたわ。
だって、あのお年で今まで社交界に出ていないなんてありえない。
だとしたら、今までは誰を連れて――。
「なんでもないわ」
そう考えても仕方のないこと。
私には関係ないのだから。