魔法都市


「……」

カタカタとパソコンのキーボードを打つ音だけが響く
いつも以上に真剣な表情をする奏
すると誰かがコンコンとノックする

「……だれ」

「ボクだよ」

「いいよ、入ってきな」

部屋に入ってきたのは奏たちより少し年上なスラッとした青年だ

「久しぶり、奏」

「蓮斗か」

「相変わらずだねー」

飄々とした感じで奏と話してるのは笹良蓮斗(ささられんと)
蓮斗は弥生のイトコであり魔法管理委員の情報課の人であり情報屋である

奏と洸が推薦してMEEOにいるのだ
ほんのたまにしか顔を出さないけどMEEOにとっては必要不可欠な人間なのだ

「また情報集めに行ってたの?」

「たいして良い情報は無しだよ。あいつらの動きなんてないし」

「……それをわざわざ言いにきたの?」

呆れたように言う奏

「………」

「やっぱりか」

図星の蓮斗

「それよりも…それどうなってんの?ボクはそっちの心配しに来たんだけど」

蓮斗はパソコンを指差しながら言う
蓮斗も奏がある“計画”を立ててることを知ってる

これを明らかになるのはまだまだ先のことになるが


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