魔法都市
「さっさと片付けて帰ろう」
「…そうだな」
「ん…?」
いそいそと本を整理していると星の魔方陣が書かれた本を見つける奏
その様子に気付く圭斗
「どうした?」
「この本…」
「ただの本じゃねえか」
「魔法書よ」
「魔法書?」
良く分からない圭斗は首を傾げながら繰り返す
「この能魔学園の図書室の七割が魔法の本。三割が超能力に関する本なの」
「へぇ~…」
「んで、この学園で唯一魔法も超能力も使えない場所がここ」
「図書室?」
「うん」
奏の説明になるほど、とうなずく圭斗
すると図書室の入り口から声が聞こえてきたのだ
「あら、ずいぶんと詳しいのね。水城さん」
「あ…」
「ど、どーも…」
声を掛けてきたのは魔法科の教師のアリア
「アリア先生…」
「どうしてここに…」
「3日後に使う魔法書を探しにきたのよ」
「授業で使うんですか?」
圭斗の質問にその通りと言わんばかりにニコッと微笑みながらVサインを作る
「魔法科の子たちの半分以上が実践経験が必要なのよ」
「な…なるほど…」
「なかなか実践なんてないもんなぁ」