ワレワレハ宇宙人…ラシイ?!

同じ穴のムジナがみつかる?!

中学に入学すると、クラスの多くの友人達は、外国人アーティスト「ベイシテイローラーズ」にはまり始め、パットが可愛いだ、なんだと話しに花を咲かせていた。

男子は声変わりをし始め、3年の先輩たちはとても大人に見えた。

生徒会や全校集会の時、たまたま、見た目の良い3年男子が、何かで紹介された事があるが、たちまち1年女子の間でファンクラブができた。

「○○先輩カッコイイからファンクラブ入らない?」
と、誘われたが、笑ってごまかした記憶がある。

そんなクラスの友人達の横で、のちに宇宙人やら変人扱いを受ける私は、「アオレンジャーカッコイイ〜!宮内洋最高〜!」と、ひそか騒いでいたやつである。

さて、類は友を呼ぶのか、同じ穴のムジナを見つけるのが上手いのか、仲の良い友人は、同じような趣味を持つ。

彼女をトキと呼び、私をタケルと呼んだ。

当然二人だけの通称で、当時でいうペンネーム、
今でいうハンドルネームと言ったところであろうか。

そのトキさんとの出会いで、その後の私のオタクっぽさ(笑)が加速したと言っても良いかも知れない。

平成の世には考えられないかも知れないが、当時は余程の金持ちでない限り、ビデオデッキなどと言うものは、庶民の家庭にはない。

特撮やアニメの専門的な本は、一部あったらしいが、幼児向けのものがほとんどである。

必然的にマニアたちは、カセットデッキでアニメや特撮の音を録り、テレビ画面から直接カメラで撮る。

デジカメではなく、フィルムを使ったカメラで撮るわけだから、カメラ屋に現像できた写真を取りに行かなければならない。

よく、トキさんと覚悟を決めて二人で取りに行った。

しかし、確認の為とはいえ、カメラ屋の親父に
「こちらでよろしいですか?」
と、写真を一回取り出される時の恥ずかしさ…。

バビル二世や大空魔竜ガイキングのキャラクターたちが、テーブルに並べられる。

顔を赤くしながら、早々に引き上げる馬鹿二人。

それでも、ファンを止められず、マニア街道を歩き始める。(爆)

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