学園怪談2 ~10年後の再会~
……吹雪の中、小野田を残して麓に助けを求めに向かった一郎だったが、やはり途中で力尽きて雪の中で行き倒れてしまった。もう意識もなくなりかけたところで、優しい暖かな光に包まれた気がした。
モチロンそう感じたのは一郎の錯覚だが、実際にはジローがソリに一郎を乗せて麓まで引っ張ってきたのだ。雪の上にジローから流れ出たであろう赤い血が一本の帯となって小野田の元まで続いていた。
二人を心配して探しに出ていた村人が、ジローとソリに乗った一郎を発見した時には、ジローはもう既に絶命していて息がなかったらしい。
「でも……うう、幽霊になっても、お前は……お、俺の所へまた帰ってきて……うう、暖めていてくれたんだね」
「うう、ジロー」
二人のわんぱく坊主は生まれて初めて自分では止められない涙を経験した。
そんな二人を慰めるかのように、春の訪れを感じさせる暖かな光が、ジローの墓のまわりを照らしていた。
……。
しんみりとした紫乃さんの話に、斎条さんや大ちゃんさんのすすり泣きが聞こえた。私も目じりが熱く、油断すると涙が零れ落ちてしまいそうだ。
「動物はね、愛情を注いでくれた人には本当の家族以上に親しい友達でいてくれる。私の飼っていたペロちゃんも、私にとってはかけがえのない家族だったんだ」
紫乃さんの久しぶりの感動系の話に胸を打たれ、余韻をしっかりと噛み締めると次なる怪談の扉が開かれるのだった。
残り33話
モチロンそう感じたのは一郎の錯覚だが、実際にはジローがソリに一郎を乗せて麓まで引っ張ってきたのだ。雪の上にジローから流れ出たであろう赤い血が一本の帯となって小野田の元まで続いていた。
二人を心配して探しに出ていた村人が、ジローとソリに乗った一郎を発見した時には、ジローはもう既に絶命していて息がなかったらしい。
「でも……うう、幽霊になっても、お前は……お、俺の所へまた帰ってきて……うう、暖めていてくれたんだね」
「うう、ジロー」
二人のわんぱく坊主は生まれて初めて自分では止められない涙を経験した。
そんな二人を慰めるかのように、春の訪れを感じさせる暖かな光が、ジローの墓のまわりを照らしていた。
……。
しんみりとした紫乃さんの話に、斎条さんや大ちゃんさんのすすり泣きが聞こえた。私も目じりが熱く、油断すると涙が零れ落ちてしまいそうだ。
「動物はね、愛情を注いでくれた人には本当の家族以上に親しい友達でいてくれる。私の飼っていたペロちゃんも、私にとってはかけがえのない家族だったんだ」
紫乃さんの久しぶりの感動系の話に胸を打たれ、余韻をしっかりと噛み締めると次なる怪談の扉が開かれるのだった。
残り33話