学園怪談2 ~10年後の再会~
……。
「なるほど、つまり、このDVDを見た学校の生徒達が次々と死亡しているという訳ですか」
「はい、そうなんです。今月に入ってもう2人、今までに他校舎の生徒も入れると5人の生徒が自殺してしまいました。生徒達の間では『殺人映画』と呼ばれているそうです」
全国で、相次いで児童生徒が自殺をするという新聞やニュースを頻繁に目にするような次代になった。イジメや、家庭の問題による要因がほとんどであるが、今回のようなDVDの話は聞いた事がない。
「わかりました。では調べて見ます。このDVDはお預かりしてもよいですか?」
「え、ええ。結構です。なんとか、なんとか原因をつきとめて下さい。お願いします」
蔵垣さんは深々と頭を下げた。
「任せて下さい。この事件は僕がきっと解決して見せます。僕の叔父さんの名にかけて!」
蔵垣さんはポカンとした顔ではあったが、自信満々の僕を見ていそいそと帰っていった。
……ちなみに、僕の叔父さんはマッスル小松という元2流プロレスラーで、『本場のルチャを学んでくるぜ!』と十年前にメキシコに渡り、今は現地でタコス屋を開いている……。
……。
それから僕はまず、DVDを見てみる事にした。
「とにかくモノを確認しないことにはねえ。しっかし『殺人映画』とは凄い名がついたものだ。実際の中身はエロDVDとかだったりしないのかな」
一人で仕事をしていると独り言が多くなってしまうのは悪い傾向かもしれない。
……内容はあまりに意外なものだった。マジシャンを目指す少年の苦悩を描く洋画だったからだ。『殺人映画』という名前から想像するにはあまりに世界が違う気がした。映画の出来具合や役者の演技力からしても2流の映画監督が作り上げた処女作くらいにしか思えなかった。
「は~あ、なんだよ蔵垣さん持ってくるのを間違えたんじゃないの? 全然関係なさそうだけどな……」
しばらく見ていると、成長する少年のテクニック、そして普段見る事のできないマジックのネタばらし等が出てきて僕は徐々に興味を惹かれていった。
「ふ~ん、本物のマジックってこんな風になってたのか、こりゃ騙されるわな」
少しずつだが、その映画に引き込まれていく自分がいた。
「なるほど、つまり、このDVDを見た学校の生徒達が次々と死亡しているという訳ですか」
「はい、そうなんです。今月に入ってもう2人、今までに他校舎の生徒も入れると5人の生徒が自殺してしまいました。生徒達の間では『殺人映画』と呼ばれているそうです」
全国で、相次いで児童生徒が自殺をするという新聞やニュースを頻繁に目にするような次代になった。イジメや、家庭の問題による要因がほとんどであるが、今回のようなDVDの話は聞いた事がない。
「わかりました。では調べて見ます。このDVDはお預かりしてもよいですか?」
「え、ええ。結構です。なんとか、なんとか原因をつきとめて下さい。お願いします」
蔵垣さんは深々と頭を下げた。
「任せて下さい。この事件は僕がきっと解決して見せます。僕の叔父さんの名にかけて!」
蔵垣さんはポカンとした顔ではあったが、自信満々の僕を見ていそいそと帰っていった。
……ちなみに、僕の叔父さんはマッスル小松という元2流プロレスラーで、『本場のルチャを学んでくるぜ!』と十年前にメキシコに渡り、今は現地でタコス屋を開いている……。
……。
それから僕はまず、DVDを見てみる事にした。
「とにかくモノを確認しないことにはねえ。しっかし『殺人映画』とは凄い名がついたものだ。実際の中身はエロDVDとかだったりしないのかな」
一人で仕事をしていると独り言が多くなってしまうのは悪い傾向かもしれない。
……内容はあまりに意外なものだった。マジシャンを目指す少年の苦悩を描く洋画だったからだ。『殺人映画』という名前から想像するにはあまりに世界が違う気がした。映画の出来具合や役者の演技力からしても2流の映画監督が作り上げた処女作くらいにしか思えなかった。
「は~あ、なんだよ蔵垣さん持ってくるのを間違えたんじゃないの? 全然関係なさそうだけどな……」
しばらく見ていると、成長する少年のテクニック、そして普段見る事のできないマジックのネタばらし等が出てきて僕は徐々に興味を惹かれていった。
「ふ~ん、本物のマジックってこんな風になってたのか、こりゃ騙されるわな」
少しずつだが、その映画に引き込まれていく自分がいた。