学園怪談2 ~10年後の再会~
……一時間ほど車を走らせて、モリチンの案内の元たどり着いた所は、郊外にほっそりと佇む一軒の平屋だった。
「な、なんだよモリチン。館とかいって、これはただの家じゃないか。それに誰も住んでいないんじゃないか? かなり荒れてるけど」
「ここはね元々はライブハウスだったんだよ。名前を『グリーフ・ハウス』って言うんだ。ここから有名になったアーティストもたくさんいるんだよ。あの『メィに~』だってここからメジャーへの第一歩を踏み出したんだから」
モリチンは目を輝かせながら喋るが、僕には何の事だがさっぱりわからなかった。
「でも、もう今は使われてないんでしょ? 廃墟とかしてるみたいだけど」
あちこちボロくなった平屋の小さな入り口は閉じられており、張られたロープが、ここへの立ち入りを禁じているのがわかる。
しかし、そんな僕を他所にモリチンはロープを潜って中へと足を踏み入れた。
「ま、待ってよモリチン」
僕はドアの中へと消えたモリチンを追いかけた。
「能勢チン、足元に気をつけて降りてきて」
……中は狭い通路になっており、すぐに地下へと続く階段が現れた。
やっぱり郊外とはいえ、ライブをやるくらいだから地下で防音設備がしっかりとされているんだね。
モリチンが用意していたペンライトの明かりを頼りに、狭い階段を降りていく。
でも……。
「うわ~っ、やっぱり中は埃だらけだね」
使われなくなった照明器具、スピーカーの破れたアンプ、パイプイスや看板がいくつも転がった床やステージは、ここ最近、誰も足を踏み入れていない事を物語っていた。
それでも中は薄暗く、ペンライトの明かりだけでははっきりと見渡す事が出来ない。
「え~と、確かここの電球だけは……」
モリチンが何やらゴソゴソと作業をすると、暗闇の中にポツンと一つの明かりが浮かび上がった。
……その時!
「な、なんだよモリチン。館とかいって、これはただの家じゃないか。それに誰も住んでいないんじゃないか? かなり荒れてるけど」
「ここはね元々はライブハウスだったんだよ。名前を『グリーフ・ハウス』って言うんだ。ここから有名になったアーティストもたくさんいるんだよ。あの『メィに~』だってここからメジャーへの第一歩を踏み出したんだから」
モリチンは目を輝かせながら喋るが、僕には何の事だがさっぱりわからなかった。
「でも、もう今は使われてないんでしょ? 廃墟とかしてるみたいだけど」
あちこちボロくなった平屋の小さな入り口は閉じられており、張られたロープが、ここへの立ち入りを禁じているのがわかる。
しかし、そんな僕を他所にモリチンはロープを潜って中へと足を踏み入れた。
「ま、待ってよモリチン」
僕はドアの中へと消えたモリチンを追いかけた。
「能勢チン、足元に気をつけて降りてきて」
……中は狭い通路になっており、すぐに地下へと続く階段が現れた。
やっぱり郊外とはいえ、ライブをやるくらいだから地下で防音設備がしっかりとされているんだね。
モリチンが用意していたペンライトの明かりを頼りに、狭い階段を降りていく。
でも……。
「うわ~っ、やっぱり中は埃だらけだね」
使われなくなった照明器具、スピーカーの破れたアンプ、パイプイスや看板がいくつも転がった床やステージは、ここ最近、誰も足を踏み入れていない事を物語っていた。
それでも中は薄暗く、ペンライトの明かりだけでははっきりと見渡す事が出来ない。
「え~と、確かここの電球だけは……」
モリチンが何やらゴソゴソと作業をすると、暗闇の中にポツンと一つの明かりが浮かび上がった。
……その時!