*双子ちゃん*



「ぶっ!!おまえ、めんどうな先生に目つけられたな。」


誰のせいだと思ってんのよ!!!


だいたい、あんたが話しかけなければー…


って、最初に遅刻したのはあたしのせいだし…


結局はあたしのせいか…


「そういえば、おまえ、『あ!!』ってひらめいたように大声出してたけど、何思い出したんだよ。」


「あー、それは、あんた…じゃなくて、おまえのことだよ。」


「俺??」


「うん。佐久間隆二って名前、どっかで聞いた事があって。それで、さっき思い出したの。昔、試合でマオと闘ったチームの人だって。」


そこは、確か、すごい強いチームで。


でも、マオが逆転ゴール決めて、マオのチームが優勝したんだっけ。



「覚えてたんだな、俺のこと。」


「うん。」


マオの試合は何度も見に行ってるけど、佐久間くんとの試合だけは忘れなかった。


だって、あんなにすごい試合見たの初めてで、すごい感動したから。


「てか、おまえって自分のこと普段何て呼んでんの??」


「え??」





< 41 / 89 >

この作品をシェア

pagetop