オレ様専務を24時間 護衛する


採りたてのきのこを炭火で網焼き出来るブースと

小さな鉄鍋で煮込むブースの2つに分かれている。


「何が食べたい?」

「全部って言ったら、欲張りですかね?////」

「いや、全然」


係の年配の女性にその旨を説明すると、

俺らが採ったきのこを網上に置き、

彼女を連れて一緒に煮込む野菜を選びに行った。


その間に俺は調理場へ来る途中に購入した飲み物を片手に

網で焼かれているきのこの横に座ると、


「どっから来たんだい?」

「え?……あっ、東京です」

「東京かい」

「……はい」

「美人な彼女だねぇ」

「えっ?………あぁ、彼女じゃありませんよ」

「ん?………あ、そりゃ、気を悪くさせちゃったねぇ」

「………いえ、別に」


農家のご婦人方だろうか?

皆一様にもんぺ姿で頭に手ぬぐいを被っている。

その姿も板についているように見える。

きっと、ご近所の主婦がパートに来ているのだろう。



そんなスタッフと楽しそうに野菜を選んでいる彼女を眺めていると、


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