HELLO,goodbye.
(―――……ハァ…)
静まり返った病室に響く私の吐き出した息が、少し震えていた。
私はベッドの隅に腰掛ける。
「やっぱり、私達がうまくいくなんて無理だったのよ」
返事が返ることなんてないのに
それでも私は喋りつづけた。
言いようもない何かに潰されそうで、それを誤魔化すように笑った。
「私があんたに出会って世界が変わったように、あんたは私に出会って何もかも失った。」
――…楓、あんたには
私以外にもたくさん、
あんたを必要としてる人がいるじゃない。
『純がいればそれでいい』
違う。
私がいなければ、楓が傷付くことはなかった。