双子の姉妹の マキとマイ


響夏は虚ろな目をして言った。


「マキ……。なんで円香と一緒にいるんだ?」


「友達だからよ」


わかってるようなことを、いちいち聞かないでよね。


マイは意外そうに私のつくったお弁当を食べて言った。


「おー。マキ姉に、女友達ができるとは!よかったねぇ〜」


私はコクッとうなずいた。


本当に初めてできた女友達。


私はいつでもプライドが邪魔をして、素直になれなかった。


本当は、マイみたいに女の子の友達がほしかった。


私の頭にポンっと手が置かれた。


円香の手だった。


「じゃあマキの初めての友達は、私だな!」


ニコッと笑って言った。


私もニコッと笑って、円香の腕に抱きついた。


……すると、響夏が私の手を引っ張って言った。
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