あなたの心にいる人は… (完)
「助けてっ!いや~!!」


「葵!落ち着け」


「落ち着ける訳ありません!」


廉の背中にへばり付きながらちらりと覗き見る


そこには廉くらいの細身で長身の男が立っていた


「家政婦だ」


「な訳無いでしょ」


「いや本当だ」


「本当だって…普通家政婦さんは年取ったおばあちゃんとかでしょ」


「医師免許を持っていて家のことができるのはこいつしかいなかった」


「……」


「佐渡毅、俺の同期のやつだ」


もう一度その家政婦とやらを見ると優しく微笑んでいた


いかつくも優しそうにも見える
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