《俺様的》彼女の手なずけ方
「今日は、ありがとうございました。このドレスを借りることにします」



「そうですか。天音様へは、私からお伝えしておきますね。すぐにお茶の準備をしますので少しここでお待ち下さい」



そう言い残すと、メイドさんは部屋を出て行った。



天音ちゃんが帰るまでいてもよかったけど、明日に備えてやらなきゃいけないことが山ほどある。



髪に飾る花を準備したり、会場までの車を手配したり。



明日は天音ちゃんに借りたドレスに恥じないような、振る舞いをしたい。



あたしらしくとは思っていたけど…清香さんに侮られないよう、できる限りのことをしようと思った。



しばらくして、メイドさんが戻ってきた。



「どうぞ、広間へ。天音様が戻るまでごゆっくりお過ごし下さいませ」



「いえ、あの…用事を思い出したのでもう帰ります」



「さようでございますか。それではすぐに車を出しますね」



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