《俺様的》彼女の手なずけ方
ドレスを収納バッグに入れてもらい、車まで運んでもらう。



ひとりで帰れると言ったものの、天音ちゃんに叱られるからと無理やり車に乗せられた。



別れ際に、メイドさんが深々とお辞儀をした。



「天音様のこと…くれぐれもよろしくお願いします」



「そんな、顔を上げて下さい。あたしの方こそ、よろしくお願いします…」



「これをどうぞ。これは天音様のお母様が、私に下さったもの」



え…?



メイドさんが、あたしにブルーの石がついたペンダントを渡してくれる。



「そんな大切な物、借りるわけにいきません」



「葵様にぜひつけていただきたいのです。先程お話した、奥様の親友のご成婚時に、奥様へ贈られた物です。

事情があり、お礼を言う事ができませんでした…それを、奥様はずっと心残りにされていました」



「それを…あたしに?どうして…」



天音ちゃんの友達として認められたから?



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