先生、スキ
デートのお誘い




「お嬢様、おはようございます。」


起きたての私が不機嫌なことを知っているから
彼女たちはいつもドアの向こう側からそう言っている。



「ご飯いらない、もう学校行くから」


「では、お車のご用意を」


車で行くのは嫌いだった。


車はやたら大きいし、目立つのは好きだけど、なんか嫌。



「歩いていくから良いよ」



そう言った私は
化粧を施し、制服を着るとそそくさと部屋から出ていく。



「行ってらっしゃいませ」


ニコニコと笑ってる。
目は笑ってないけどね。







< 17 / 55 >

この作品をシェア

pagetop