身勝手な彼女と、都合のいい俺(短編)
「何だ。
だったらあの日、恋人になってって言えば良かった」

一体何を悩んでたんだろうと、大きな溜め息をつく俺を見て、

「間違いが多いのは、企画書だけじゃないのね」

サキさんはからかうように言った。

「そんな風に言わなくたっていいじゃないですか」

俺が頬を膨らますと、サキさんは首を振る。

「訂正しなさいって言ったのよ。
一晩かけて、じっくりとね」

それってつまり。
今夜こそは帰らないって認識でいい?

「お願いできるかしら?」

ああ神様。
夢なら覚めないで。

「もちろんです」

俺はすぐさま彼女を部屋に引き込むと。

愛の本能の赴くまま。
三ヶ月分の訂正に勤しんだのだった。




おわり
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