別れ道での約束
「そうか…」


お父さんはガックリと肩を落とす。


「あたしが一緒に行くわよ。帰りに何か美味しいものを食べましょうよ」


元気付けようとお母さんが肩を叩く。


「仕方ないな。よし、母さんと2人で行くか」


表情が明るくなる。

一喜一憂するお父さんに私たちは笑う。


「お!カウントダウンだ!」


5、4、3、2、1…


「「おめでとう!」」


新しい年になった。


「じゃあ、咲良にお年玉だ」


「ありがとう!」


「俺からも」


お兄ちゃんまでくれた。

社会人の兄は何かと頼もしい。
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