別れ道での約束
「「明けましておめでとう!」」


元旦の朝、家まで大智が迎えに来てくれた。

同時に新年の挨拶を言って、私たちは大笑いした。


「ん?咲良の彼氏か?」


お兄ちゃんがわざわざ外まで出てくる。


「あ、うん。浅見大智くんだよ。大智、大阪に住んでいるお兄ちゃんなの」


「はじめまして、浅見です」


大智は姿勢を正して、頭を下げる。


「うん、よろしく。気をつけて行って来いよ」


お兄ちゃんはただ大智を見たかっただけのようで、すぐ家の中へ戻った。


「咲良、めちゃくちゃ機嫌良いな」


お父さんとお兄ちゃんからお年玉をもらってご機嫌だった。

それに大智と一緒にいるから。


「大智はお年玉もらった?」


「もらった、もらった」


「何か買うの?」


「いや、貯金」


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