君に Ⅰ

あなたからの救いの手


「もう、やめて!!」

「(まっちゃん!!)」

まっちゃんの声がした。

「何のことかしら?」

りこだ。

私は、飛び出しそうになるのをこらえながら、会話の様子を聞いた。

「りこ。もうやめて。まいには手を出さないで・・・。」

「あら。面白いのに。あなたは面白くないの?」

「当たり前じゃない!!
親友がいじめられて楽しい人なんて、どこにもいない!!」

「そう・・・。残念だわ。
あなたとは仲良くできそうだったのに・・・。」

「私は、あなたと仲良くなろうと思ったときは一度もない!!」

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