たっぷりのカフェラテをあなたと
「携帯に出ないのって……その事も関係してるの?」

「うん。僕はもう終わった事だから、二度と出ないと言ってあるんだけど……彼女はそれでもメールだけでいいから繋がっていたいと言う」

「……」

 私は結婚した事が無いから、彼女の本当の孤独は分かってあげられない。
 それでも、愛を求めて、求めて、それが得られないものだと分かっていても追ってしまう感情は分かるつもりだ。
 だからと言って、健吾さんだけがまるっきり悪い訳じゃないとも思う。

「僕も彼女を癒しながら自分も癒されたいという気持ちを持っていたのかもしれない」

 癒し。

 私は少なくとも健吾さんからの本当の好意を感じているし。それによって癒されているのも確かだ。

 最低な人だって責めるのは簡単だ。
 人は正義を振りかざすのが大好きで……それで自分の方が道徳的に優れている事で優越感を覚える。

 私はそんな簡単な理由で健吾さんを責める資格なんか無いと思ってる。
 だって……私だって健吾さんが女性に対して抱いた程度の気持ちで彼と付き合ってきていたのだから。
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