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5分ほど走ると私鉄の駅前に着いた。
「車置いてくるからこの辺で待ってて」
そう言われたので、車から降りて彼が来るのを待つ。
日曜の駅前は、賑やかすぎて居心地が悪かった。
通行人を眺めていると、あたしよりもずっと若い女の子が子供と手をつないで歩いている様子が目に入った。
そういえば、春樹ももうお父さんになるんだよね。
彼が赤ちゃんを抱いている姿を想像したら、似合わなさすぎて笑えてきた。
「何にやけてんの?」
春樹の声に驚いて、一瞬肩がビクンと震えた。
「何でもない」
不思議そうな春樹を置いてあたしは歩きだした。