河の流れは絶えず~和泉編~
其の九 恋文の女
週が明けて、いつものように大学の講義を聞いていた。

先週は俺の中ではかなり劇的なことが起こった。

まさか、自分があんなことをするとは夢にも思っていなかった。

あのときの、唇の感触、、、。

思い出しただけで体が熱くなる。

恋愛というやつは驚くようなことを男にさせるんだな。

講義を終えて、大学を出ると校門の近くで呼び止められた。

「佐脇さん。」

呼ばれて振り向くと、見たことのない女の子だった。
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