河の流れは絶えず~和泉編~
「試験はいつ?」

「さ来週の月、火、水です。」

少し顔を寄せてきた。

「なので、来週は勉強しないと。特に数学、物理は復習をしっかりしたいので、よく目を通さないと。」

と、ため息まじりに言う。

気が重そうだ。

「それじゃあ、仕方ない。来週はお預けですね。」

と、席を立つ。

すると、女将さんが柏餅を包んで持って来てくれた。

「お待ちどうさま。ひとつおまけで12厘にしておいたよ。」

と手渡してくれた。
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