河の流れは絶えず~和泉編~
「ね?ほんとでしょ?」

と得意げに言う。

その表情がよかったので笑いながら

「うん、言ったとおりだね。」

と相槌を打つ。

彼女は席を立ち、互いに別れの挨拶をした。

「今日はとても楽しかったです。ありがとうございました。」

「いや、、、。こちらこそ。試験がんばって。」

と引き戸を開けた。出掛けに彼女は女将さんに言った。

「おばさん、明日からまたお世話になるね。」

おばさんはにこにこして、

「いいともさ、気張っておやり。」

と見送ってくれた。
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