蕾~桜の木の下で~
「...え?」

「あ、ううん。何でもないんだ。」

「...っ唯?」

ごまかした言葉の裏で、唯の表情が曇った。
唯のココロが、一瞬だけ...見えた。

「何が、あった?」

そうすると唯は一言だけ、この一言だけを言って...


「なんで、なんであの時にもいた
かなくんがいるの!!

...思い出すじゃない。

やめてよ。なんで、この場所で、ここで...

...もう、先輩は、わた...しの...じゃない...。」


「...っ!!」


多分唯が言っていたのは、あの告白だ。
先輩が唯に初めて想いを伝えた、あの日。
唯の顔が真っ赤だった、あの時。


「...唯!!」
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