【コラボ】ブラック・メール



「あなたに迷惑はおかけしたくないんですよ……

あなたが首を縦にふってくだされば、今日の式は予定通りに行いましょう。

そのあと、籍を入れる前に洋子とは別れます」



織田はまりあの意見は完全に無視し、一人で勝手に話を進める。



「そんなこと、できるわけありません。

どうか、冷静になってください。

織田様は甲斐様を奥様に選ばれたんじゃありませんか」


「……そうですね。失敗でした。

まさかそのあとに、あなたみたいな人に出会えると思わなかった」


「織田様!」


「了承してもらえないのなら……力ずくで、結婚式を中止にさせていただきます」



織田のメガネが、不気味に光った。


その瞬間、まりあは気づいた。


あの脅迫状の犯人の正体に。


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