【コラボ】ブラック・メール
「あなたが、あの脅迫状を……!?」
「ええ、そうです。
あなたを翻弄できて、とても満足です」
まさか、新郎自身が、自分の結婚式をぶち壊そうとしていたとは。
まりあの頭が、ずきずきと痛む。
「あなたを好きになってしまったから……
もう、結婚なんかしたくなくなったんです。
でも、普通に婚約破棄したら、慰謝料が発生してしまうでしょう?
そんなの、バカらしいじゃないですか。
洋子だって、僕のことを本気で愛しているわけじゃないのに」
話しながら、新郎はじりじりとまりあを壁際に追い込んでいく。
「やめてください」
「僕のものになると誓ってください」
「できません!
私にも、婚約者がおりますので!」