小悪魔ちゃん
あたしは思わず口を開けたままポカーンと先輩を見つめる。
先輩はそんなあたしを見て笑いながら口を開いた。
「もし桃奈ちゃんに好きな人ができたらさ、彼のこと忘れられるかもよ」
「あ……」
「それで幸せになれるかも。
もっと心から笑えるようになるかも」
……悠のことを諦められたら……どれだけいいか。
何度もそんなことを考えた。
でも、実際にはなかなか忘れることはできなくて……
辛いのに……苦しいのに……
……けど、もしあたしに他に好きな人ができたら……その気持ちもなくなる……?
そしたら楽になれる……?
「……じゃあさ、桃奈ちゃん。
俺とゲームしようか」
「ゲーム……?」
「そ。
期限は二週間」
先輩は怪しげにニヤリと笑った。