小悪魔ちゃん


……翌日。


あたしは机に頬杖をつきながら、昨日の先輩の言葉を思い出していた。


――ルールは簡単だよ。

二週間のうちに桃奈ちゃんが俺のことを好きになったら俺の勝ち。

そうじゃなかったら桃奈ちゃんの勝ち。


『二週間って……。
……無理ですよ。
あたし、先輩のことは好きになれません』

『分かんないよ、そんなの。
だって桃奈ちゃん、俺のことそんなに知らないでしょ?』

『そうですけど……』

『やってみなきゃ分かんないよ』



先輩はそう言ってたけど……。

……けど、先輩の言う通り……あたしはまだあの人のことを何も知らない。

もっと先輩のことを知って……先輩のことを好きになれたら……


あたしは……楽になれる。


でも……いいの?

こんな遊び感覚で大切な人への気持ちを捨ててしまっても……。

本当にそれでいいのかな……。

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