若葉町物語
ちぃすけは、さっきの間にどっかに行ったのか病室にはいなかった。
やることがなくなったため、ボーっとしていたら、今度は麻酔科の黄先生が来た。
「痛みはなくなったかな?」
「ほとんど無くなりました」
「そっか…。じゃあ、今、抜いちゃおっか」
…はいぃぃ!?
今!?なにそのザ・適当みたいなセリフ!?
黄先生…、いくら中国人の血が混ざってるからってそれはダメだよ…。
関係ないけど…。
「あ、はい…」
この人は強引だから、とりあえず、頷いとくのが一番!
そしたら、なぜか安藤さんも誰も乗っていない押して来た。
「ちょうど良かった。彼女、支えてて」
安藤さんははい、と言って私を軽く起こすとそのまま動かないように支えた。
────背中で何か細い物体が抜ける感覚がする。
点滴を抜く時より…キモい。
変な感じがする…。