真夏の夜
私は城田君の手をギュっと握った
城田君は何も言わず、私の指に自分の指を絡め、ギュっと力を入れた
手を繋ぐだけでこんなにドキドキするなんて
城田君しかこんなにドキドキしない
こんなにも・・・嬉しくならない
何も話さなくてもいいってこういう事なんだ
車が止まった
城田君は手を離し、車を降りた
ここ・・・どこ?
私も降りて、周りを見渡した
「白木、こっち」
城田君は私の手を繋いだ
城田君の後について行くと、そこは私たちが行ってた高校があった
「うわー」
城田君は塀を上った
「え!?」
「早く」
城田君は私の手を取った
私も塀を上った
塀を超えると、城田君は私の手を握り、駆け足で学校の中に入った