真夏の夜
城田君からしてくれるなんて思わなかった
それも私と同じなんて信じられない
「私、ずっと気になってた、城田君は何でキスして来たんだろうって」
「気にして欲しかったからしたんだけど?」
え?
「白木、俺の前になると全然話さないし、でも他の奴の前では普通に話してるし、ムカついた」
「それは・・・ドキドキしたの、城田君の前になると体が固まっちゃって、思った様に声が出ない」
「もし、高校の時、俺と白木が付きあってたら今頃、結婚してたんだろうな」
「結婚・・・」
「はあ・・・告白しときゃ良かった・・・」
城田君は机の上に腕を置き、ため息をついた
「でも、こうやって会えて・・・私、すごく嬉しい」
「俺だって嬉しいよ、だけど・・・白木が他の男と付き合う事はなかった」
「でも、私・・・今まで出会った誰よりも城田君が好き、大好き」
「うん・・・・もう後悔するのやめる」
「うん」
私だって嫌だよ・・・城田君が他の人と結婚してた事・・・
すごく嫌だよ・・・
城田君も同じなんだ
城田君も私が他の人と付き合ってる事がすごくいやなんだ
城田君のため息なんて初めて聞いた
それぐらい嫌なんだ・・・・でも・・・なんか嬉しい
嫉妬されてるんだ