真夏の夜



「そんな事ないって」




玄関まで歩いていると、すごく城田君が遠く思えた



さっきまであんな近くに感じたのに



もう寂しい



城田君は靴を履いた



「そんな顔するなよ、行きたくなくなるだろ」



「私、そんな顔してた?」



「ああ、してる、行かないでって」



私は何も言えなかった



本当の事・・・



「あと3日で会えるんだから」



「うん・・・そうだよね」



城田君は私を強く抱き寄せた



「寂しい思いさせて、ごめん」




「謝らないでよ、城田君は悪くないのに」



「でも・・」



「だから、謝らないで」



ずっと抱きしめられてたいと思った



このまま・・・



< 57 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop