密の味~先生、教えて~
立ってさえいられなくなって。
気付けば2人して床に座り込み、キスに耽っていた。
唇が離れれば、追いかけて。
深く強く吸い合う。
息を継ぐのももどかしいくらいに。
だけど――。
「せん……せ」
キスを中断し、じっと見つめる。
答えを求めた。
「も……わかる、だろ」
とぎれとぎれの言葉と、乱れた息。
嫉妬に揺れる瞳も。
私で昂ぶる体も。
その余裕の無さも――…。
全てが物語っている。
――私達は始まってしまった。
