恋の魔法に


二人して無言で歩いてるのもどうかと思い顔は前を向いたままだけど隣を歩く結城くんに話しかけた。



「マフラーしてないけど寒くないの?」


「寒いですけどマフラーめんどいんでしてないです」


「そっか」



……うん。会話終了。
男子とまともに話したことなんてないから困る。


つまらない奴だな、なんて思われてるんじゃないかなぁ。


赤信号で止まってると横に立つ結城くんの視線を感じたから顔を向けてみると結城くんは一瞬目を見開いて視線を外した。



ん? どうしたんだろ。



近道の細い道に入ると自然と一列になった。

前を結城くんが歩いてその後ろを私が歩く。

電車が通ってないととても静かだ。



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