キミと、ピエロ的恋愛遊戯。
笑ってるくせに、笑ってない笑顔・・・・


って





「なんだ、それ?」



咄嗟に出た言葉はそれだった。








ホント何言ってんだ、こいつ。

そう思いながら、
内心ひどく焦ってる自分がいるのに気づいて驚いた。







奏良が、急に手を引っ張って歩き出した。

思わず、体が傾く。



「ちょ、おい?!」


呼びかけても、
ノーリアクション。



代わりに、足だけは前へと進んでいく。








着いた先は、屋上だった。



俺達の学校の屋上には
確か、鍵がついていたはず。






「鍵なら、壊しちゃったかな?」


とか、軽く言ってる彼女はホントに彼女自身だった。
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