隣の彼の恋愛事情
「紅~こちらどなた?今はやりのイケメンね。」


(はやりって、イケメンに流行り廃りがあるの?)

ミーハーな母をギロリと睨み黙らせ、アイツの腕を引っ張って、母親から距離をとる。

「何しに来たんですか!」

「花を買いに来たに決まってんだろ」

そういって、店の中をキョロキョロと珍しそうに見て回る。

「なんでわざわざうちまで・・・」

「あ?俺が買いに来たらダメなわけ?お前はお客様を選ぶわけ?」

私のはるか上から睨まれるともうなにも言えない。

「お前の好きな花で作って」

(私の好きな花・・・)

そう言われて私は迷いもなくひまわりを選んだ。

花言葉は『あなただけを見つめている』―――密かな思いを花束に託した。
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