隣の彼の恋愛事情
「こっちこい」

そう言って、アイツの座ったソファの横をポンポンとたたいた。

(うー、に近くに行くと緊張するんだけど) 

「は や く!」

催促されて、おずおずと隣に腰掛ける。

プルタブを開けたビールをアイツが渡してくれた。

「乾杯」

と私とアイツの缶を‘コツン’と合わせた。

ビールを口に運びながら、こっそり横目でアイツを見ると、こちらを見つめていたアイツとばっちり目があって、恥ずかしさから思いっきり目をそらした。

その行為がアイツの‘意地悪魂’に火をつけてしまったようで、

「おい、ちゃんとこっち見ろよ。小学校で話しをするときは人の目をみて話せって習わなかったか?」

なんて私をからかって、顔をどんどん近づけてくる。

「ちょっと、近くないですか?」

「そうかぁ?今まで散々逃げられてきたから、近くで捕獲しとかないとまた逃げられそうだし」
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