隣の彼の恋愛事情
ソファにすっぽりと座ると、距離を開けずに斗馬が横に座った。

(近い・・・まだ距離感に慣れないな)

いくらベッドを共にしたところで、直ぐにこの距離感になれるはずもなく、なんだかぎこちなくなってしまう。

そういう私とは逆で斗馬はマグカップを置くと、私の膝に頭をのせて下から私の顔を楽しそうに覗き込んできた。

「あのー。私こういうのちょっと慣れてなくて、ちょっと困ります」

「慣れてなくていいんだよ。むしろ慣れてたらムカつく」

そういうと、私の腰に両腕を回しておへそのあたりに鼻をくっつけてきた。

(ちょっと、いやかなり恥ずかしいですけど)

この状況をどうやったらいいのか判断できずに困惑する。

「ど、どうしたんですか、急にベタベタ・・・」

「ベタベタして何が悪い」

(あーもう何を言っても無駄だな)

私は、諦めて彼の為すがままにされておくことにした。
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