隣の彼の恋愛事情
俺は、フロアをあとにした。

事務所に戻って仕事をしていたが、今日はなんだか落ち着かない。

調子が乗らないときは、嫌なことが続くもので、フロアに出た俺は嫌な相手に出くわした。
「トーマ、最近連絡くれないの何でぇ?」

真っ赤なマネキュアの細い指が目に入る。

(誰だったっけ?)

記憶をさかのぼって、何度か遊んだ相手だと思い出す。

(確か、あっちの方っは最高だったんだよな~)

ただ、彼女ヅラされてまとわりつかれるのは迷惑だ。

「俺ちょっと最近忙しくて」

抱きついてきた相手を何とか、かわそうと頑張るが相手もなかなか引き下がらない。

そんな香水のキツイ女の越しに、神崎がコンパの相手だろう男に言い寄られながら階段を降りてくるのが見えた。

(まずい)

そう思った俺は、咄嗟にその女と場所を入れ替わり、神崎いる方には背中を向けて難を逃れようとした。

「ねぇ~トーマったらぁ。」

女が俺の名前を呼ぶ。

(ちょ!まずい!)
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