隣の彼の恋愛事情
いくら待っても態度が軟化しない神崎にしびれを切らして、俺は帰り際に神崎を捕まえた。

いくら俺が話を聞こうと努力しても、ますます意固地になるのか口を閉ざしたままの神崎。

(俺には、何も言えないのか?いつまで俺を無視するつもりだ。そんなの許さない!)

そう頭で思った瞬間―――。

神崎の唇を奪っていた。

理由なんてない。
ただ自分の気持ちを伝えられなくてもどかしくて、気がつけばそうしていた。

それが正しい判断ではないことはわかっていたけど、俺の手を振り切って逃げるように走り出した神崎の後姿をみて、俺は後悔という深い深い海の中に沈んでいった。
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