隣の彼の恋愛事情
「理由は?私ではダメな理由をおっしゃってください」

「あなたがダメな訳ではありません。しいて言うならば、後先考えずに流されるままに見合いをお受けした俺が悪いんです」

真摯な態度で気持ちを伝えた。

「それでは納得できません。私と斗馬さんの結婚は両方の会社に必ず利益をもたらします」

「そうでしょうね」

「では、なぜ?」

「‘会社’には利益をもたらすでしょう・・・。しかし僕たち二人に利益はありますか?愛し合っていない二人が利害だけで結婚する。何十年も共に過ごす。そこに歪が生まれないと言い切れるほど俺はできた人間ではないんです。」

「お父様たちはなんと?」

「父はこの話を進めたいと言っています」

「では、問題ありません。あなたと私、結婚しましょう」

思ってもいないところから、敵が出てきた。しかも強敵―――
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