隣の彼の恋愛事情
そんな俺のやせ我慢を知ってかしらずか、煽るようなことを平気で言ってくる神崎のペースにまんまと乗せられた。

(結局すべて神崎の思うままになってるな)

強気で攻めいているつもりだが、いつも神崎のいいようにされている気がしてならない。

(まぁ、いいか。コイツが俺の手の中にいてくれるなら何でもいい。)

そう思えるほど、俺ははじめての真剣な恋愛にどっぷりとはまっていた。

「全部、全部、三浦さんのモノにしてください」

そう言われた俺は、目の前の柔らかい体をギュッと抱きしめて、耳たぶや頬に口づけを繰り返していた。

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