隣の彼の恋愛事情
合併前の会社では小さな店舗に配属されていた私は店頭で受付をしていたが、来客用玄関のお花や応接室のお花は華道の心得がある私が生けていた。
そのお花を褒めてくれたのが、この山本社長の奥様だ。
奥様の趣味が華道だったのだ。
私が、チィ兄と幼馴染だと話をするとかなり驚いたようで、華道の話で奥様と話に文字通り、花がさいた。
「お約束が守れなかったことが、気がかりだったんです。」
接待とまではいかないが、気が合えばお客様と社外で会うこともあった。それくらい山本社長の奥様とは話があったのだ。
「いや、小さな約束を覚えていてくれて家内も喜ぶよ。」と社長も微笑んでくれた。
「機会があればまた奥様にお会いしたいですとお伝えください。」
私はいつまでもこの場にいるわけにはいかないので、会釈をしてその場をあとにした。